工業技術研究院などがLOT(License on Transfer)産業連盟を設立し、台湾企業の知財保護ネットワークを共同構築
2025年7月8日
産業界が、「パテント・トロール」とされるNPE(Non-Practicing Entity)の脅威に共同で対抗できるよう支援するために、工業技術研究院(ITRI)は全国工業総会(CNFI)、電機電子工業同業公会(TEEMA)、創智智権(IPIC)と連携し、「LOT(License on Transfer)産業連盟」を設立した。これは、業種を超えた知的財産の保護ネットワークを構築し、経営リスク及びコストを低減することを目的とするものである。
LOT産業連盟の三大運用原則は、企業間の商業的競争には干渉しないこと、特許がNPEに譲渡された場合にのみライセンスを発動すること、ライセンスの過程では技術の開示や営業秘密には関与しないこと、である。連盟は、半導体製造プロセス、IC設計、モバイル及びブロードバンド通信、コンピュータのハードウェアアーキテクチャ、スマートエレクトロニクスといった分野を包含しており、現在すでに、TSMC、日月光(ASE)、力成(PTI)、矽品(SPIL)、世界先進(VIS)、技嘉(GIGABYTE)、智易(Arcadyan)、微星(MSI)、新應材(AEMC)、欣興(Unimicron)など、約20社の主要企業が支持している。加盟企業は、特許資源を共有し、特許関連の情報およびリスクを即時に把握できるほか、高額な訴訟費用や和解コストを削減することが可能である。