BOEがサムスンのOLED特許を侵害、米国ITCが予備判決を下す
2024年12月24日
米国国際貿易委員会(ITC)は、中国の大手ディスプレイメーカーBOEがサムスンディスプレイ(Samsung Display)が有する3件の有機発光ダイオード(OLED)技術特許を侵害したとの予備判決を下した。一方で、サムスンディスプレイが求めたBOEによる特許侵害関連製品の米国での販売禁止については却下した。
2022年12月、サムスンディスプレイは複数の米国の輸入業者及び卸売業者を相手に、ITCに対してOLED技術特許の侵害に関する調査を申し立てた。その後、2023年3月にBOEが被告としてリストアップされた。
ITCは、BOEがサムスンディスプレイが有する3件のOLED技術特許を侵害したとの予備判決を下したが、サムスンディスプレイが求めた「BOE製品の米国への輸入及び販売の禁止」については却下した。ITCは、特許権を侵害していたとしても、米国の産業に影響を与えない場合、過度な制限は課さないとの判断を示した。
ITCは2025年3月に最終判決を下す予定であり、判決によってはBOEのOLEDディスプレイを採用しているiPhone SE4の発売に影響を与える可能性がある。