台湾国立加速器放射線研究センター、課題を克服し、二次元材料h-BNにおける強誘電性を実現
2025年6月13日
国立加速器放射線研究センター、成功大学、淡江大学からなる研究チームは、長年の技術的課題を克服し、原子層レベルの二次元材料「六方晶窒化ホウ素(h-BN)」における強誘電性の実現に成功したと発表した。研究チームは、「プラズマ支援分子線エピタキシー(MBE)」技術を用い、炭化ケイ素チップ上に単結晶グラフェンを成長させた後、強誘電性を持つh-BN薄膜を精密に積層し、非対称かつ電場で切り替え可能な分極化構造を誘導することに成功した。
この技術は、ウェハースケールでの拡張性と高い安定性を実現しており、超小型・高効率な電子デバイスの発展を促進し、次世代メモリおよびAIチップの基盤技術として期待されている。さらに、h-BNはグラフェンや二硫化モリブデン(MoS₂)などの二次元材料との高い互換性を持つため、今後は積層型ヘテロ構造チップの設計を通じて、半導体及び光電子産業における重要な技術革新をもたらす可能性がある。
引用元:https://technews.tw/2025/05/13/h-bn-2d-material-graphene/