メルセデス・ベンツが台湾の帝寶工業(DEPO)を意匠権利侵害で訴えた件 最高裁が二審判決を覆す

2023年12月4日

6年近く続けられてきた帝寶工業v.ドイツのメルセデス・ベンツ社の意匠権侵害訴訟において、第一審及び第二審では共に帝寶工業が敗訴したが、最近、台湾最高裁判所は第二審判決に手続き上の不備があったとして、第二審判決を破棄し、本件を知的財産及び商業裁判所に差し戻した。これにより、帝寶工業に逆転のチャンスがもたらされた。

ドイツのメルセデス・ベンツ社は、帝寶工業の製品が同社の台湾意匠第D128047号「車両用ヘッドライト」を侵害していると主張し、2017年に台湾で帝寶工業に対して民事訴訟を提起した。2019年の第一審判決では、帝寶工業が敗訴し、権利侵害製品の金型を廃棄するよう要求が出された。2022年7月14日に知的財産及び商業裁判所が下した第二審判決では、帝寶工業が支払うべき賠償金額が3,000万台湾ドルから1,812万台湾ドルに減額されたが、意匠権侵害に関する認定は維持された。帝寶工業は法に基づき上訴を提起し、10月24日に「第二審判決を破棄し、本件を知的財産及び商業裁判所に差し戻す」という旨の判決書を受け取った。

帝寶工業は、今後、当該意匠が無効であること、同社製品は権利を侵害していないこと、及び公平交易法に違反していないことを証明できる事実を引き続き提出すると述べたほか、政府に対して、台湾におけるAM(アフターマーケット)産業の持続的発展を更に重視し、「スペアパーツの修理免責条項」に関する法案の成立を急ぐよう訴えた。


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