サムスンディスプレイ、米国で京東方(BOE)を特許権侵害で提訴

2023年7月11日

サムスンディスプレイ(Samsung Display)は、中国企業の京東方(Boe Technology Group Co., Ltd.)が、iPhone12及びiPhone13用OLEDパネルに関連する同社の5件の特許を侵害したとして、京東方を相手取り、米テキサス州で特許権侵害訴訟を提起した。同社は、テキサス州内の携帯電話修理業者を含む複数の業者が、iPhone12などの機種を修理する際に、中国の業者から入手したディスプレイパネル部品を使用していることを発見した。5件の特許のうち3件は、サムスンディスプレイの独自技術である「ダイヤモンドピクセル」という赤、緑、青のサブピクセル(Subpixels)の構造に関する特許である。

サムスンディスプレイは6月末、テキサス州東部地区連邦地方裁判所に訴状を提出した。そこで、京東方が提供するOLEDパネルが同社の特許権を侵害していると主張し、損害賠償の支払いを求めるとともに、裁判所に対し当該パネルの輸入と販売の差し止め命令を出すよう求めた。業界関係者によれば、「OLEDパネル市場はサムスンディスプレイがリードしているが、京東方がその差を縮めてきており、2022年には韓国の大企業LGディスプレイ(LGD)を抜いて2位に躍進した。」とのことである。

サムスンディスプレイが長年、Apple社のOLEDパネルの主要サプライヤーであったため、Apple社は一定数のOLEDパネルを購入する必要があったが、その契約は2021年に終了した。その結果、過去2~3年における同社の市場シェア率はLGディスプレイや京東方に奪われ続け、何らかの対策を講じることを余儀なくされている。


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