台湾 先進光(ABILITY OPTO-ELECTRONICS)が久禾光(POWERTIP IMAGE)に対し特許権侵害で1億台湾ドルの賠償を請求

2022年4月21日

世界最大のノートパソコン用レンズメーカーである先進光(ABILITY OPTO-ELECTRONICS TECHNOLOGY CO., LTD)は4月18日、ノートパソコン用レンズメーカー第3位の台湾久禾光(POWERTIP IMAGE CORP)を特許権侵害で提訴した。久禾光が製造販売している薄型ノートパソコン用の3ピース及び4ピースの光学レンズ各シリーズ製品が、先進光の有する関連特許権を侵害していると先進光は主張し、少なくとも1億台湾ドルの賠償を請求している。

以前から大立光(Largan)は営業秘密の侵害及びノートパソコン用レンズの権利侵害等により先進光に対し8年以上訴訟を続けていたが、双方は2021年3月にようやく和解した。その後、大立光が先進光の私募に応募したことで株式の15.2%を取得し、最大の単一の法人株主となった。大立光が先進光の株主になった後、特許戦争における主戦力へとなり、久禾光に対し訴訟を起こした。これに関し外部は、先進光は大立光の暗黙の了解を得て、「世界のノートパソコン用レンズメーカー最大手」として業界第三位の久禾光を提訴したことから、本件は大立光による特許戦争の延長と見なすことができる、と分析している。

先進光と久禾光はいずれもノートパソコン用レンズのサプライヤーであり、先進光は市場シェアの70%以上を占め、世界のノートパソコン用レンズメーカー第1位である。 久禾光は現在上場準備企業であり、今年上場される予定であるため、この特許権侵害訴訟が久禾光の上場計画を妨げる恐れがあり、資金調達等の作業スケジュールに支障をきたす可能性がある。

先進光の高維亜会長は、「先進光と大立光の間では既に和解しており、侵害関連特許については大立光からライセンスを受けている。今回の久禾光に対する権利侵害訴訟では、主に先進光が所有する特許を久禾光が侵害したからであって、大立光とは関係ない」と述べ、「誰もが特許のコストを支払う必要がある」、と示した。

 

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